葛川・坊村にある此方は、もとは比良山系を行く登山者の山荘として開業した宿

京の隠れ宿ともいえるロケーションで、地元でとれる四季折々の旬菜を味わえる、、、、
ということで楽しみにしてこのたび初訪問。
「比良には日本の原風景がある。比良山荘の料理には日本人の魂を元気にする何かがある。」
と、あの料亭・菊乃井の主人をもってして云わしめる程

さて、実際のところはどうだったんでしょうか。
山の辺料理 比良山荘
比叡山延暦寺の回廊行の奥の院である重要文化財 「地主神社」 と 「明王院」 の、
門前にあるために、自然とこの地の歴史や文化に触れやすい土地処

密教趣深い雰囲気と、比良山と清流・安曇川に囲まれる立地は、
否が応でも気持ちが揚がってくるってもんです!!!
この季節(実際に訪れたのは7月末)は、まさに旬は鮎。
山荘の目の前を流れる安曇川は、琵琶湖から遡上する天然鮎の宝庫

こりゃ〜珍しいです!!!
琵琶湖が海代わりになっているんですね!!!!!!!!
さすが全国でも一二を争う鮎処・滋賀。
ひゃ〜〜〜〜っほう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
岩苔や川藻をエサに育ち、6月の解禁と共に僕らのもとへとやって来る。
丁度、 土用の丑の日前後が本当の鮎の旬だと言われています

これ以上に無いタイミングだな〜。
そう、若鮎から成鮎になるちょ〜ど過渡期が一番美味しいんですよね〜〜〜〜鮎って。
お部屋からは涼を取るために掛けられた簾越しにお庭を望むことができます。
簡素ながらも手入れの域届いた日本庭園は観ていて気持ちがいいもんです

比良山を遊び回る野鳥のさえずりと、清流の沢のさわめきだけが響く館内。
周りは本当に何もない山里。
癒し効果抜群ですね・・・・・・・・・・・・・・
それとは裏腹にどんどん興奮が高まる僕らは、今か今かと鮎を待つ


何やら、一行はいいも知れぬ悶々とした熱気に包まれて、
マジで只ならん様子になっておりました(苦笑)
盛夏の成鮎よ、もう少し待ってろ〜〜〜いい!!!!!!!!!
今回は、モチロン勿論の “鮎食べコース” でお願いしました。
以下、いつもどおりに順番に写真&コメントです

【温かい蓴菜のお汁】
舌で確認しないと解らないくらいの薄味。
出汁はしっかりとしていて間違いなく美味しい。
旬ではあるが意外性のあるアミューズでした

【八寸】
鮎なれ寿司、くろかわ茸、猪ロース、岩魚うるか和え、フルーツトマト、金柑、川ゴリ、酢れんこん
【鯉の洗い】
これが圧巻の盛り付け&器

堂々たる四人盛りで、鯉の身の紅色とシダ類の葉の緑、
紫蘇の葉の濃紫、そして氷の透明が美しいコントラストを描き出しています。
鯉の臭味は全くなく、しんなりとしながらも芯のしっかりした身は美味

文句なく堪能出来ました!!!!
小骨もありませんでした。
取り皿として使う器と、たで酢が用意され、いよいよであることがわかる!!!!
いや〜〜〜〜待ってました

これが食べたかったんです!!!!!
いや、マジでコレを食べに遥々名古屋から来たんですよ〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!
【鮎の塩焼き】
一気に香りが辺り一面に立ち込める!!!
引き締まった身はおよそ10〜12cm程であろうか?
春から琵琶湖より遡上する鮎は夏の盛りになってもこれほどの小ぶりなんだとか。
うん、鮎で一番おいしい型の10cmそこそこ、まさにそれじゃ〜〜〜〜ないですか!!!
大味で無く凝縮された味わいになるんですよね。
・・・・・・・・頭からがぶりと頂く。
香ばしさと共に独特の鮎の香りが鼻をスーっと抜ける。
限界まで強火で焼いた鮎は骨までほろりとほどけるよう

はらわたの苦みと滋味が、一層身の甘みを引き立てている!!!!!
もう他に言うことはありませんね、美味しいです

当り分は一人3尾。
【鮎の塩焼き・二回目】
なんと、温度が冷めぬように分けて出すんだとか!!!!!!
コレが二回目で、一人2尾。
熱いところを逃がさずに頭からがぶり

よく鮎は、キュウリのような香りと申しますが、まさに特有の香りですね。
川そのものの味なんでしょうね。
【天然鰻の酒蒸し】
酢橘をかけて、紫蘇の花を乗せて。
酒とほんのり薄いお出汁の味のみで食べさせる逸品。
珍しい食べ方だと思います。
勿論、鰻の味が口いっぱいに広がり、美味しかったです

【鮎塩焼き・三回目】
三回目・・・・・・一人2尾。。。
もう本当に堪能、という感じですが、全くクドくなくどんどんイケる。
ここの鮎は、生きているうちに串打ちにして、強火で限界まで焼くんだとか

そうすることで骨まで軟らかく、一気にかぶりつけるものに仕上がるんだそう

嗚呼、なんとも言えぬ爽快感!!!!!
まさに夏の味。
鮎は塩焼きに限りますね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
【冷やし鉢】
丸茄子、鯉の卵、ししとう、ウド、きくらげ、小芋、隠元
【鮎の炊き込み御飯・鯉こく】
小僧さんに目の前でほぐしてもらい、よそってもらう。
出汁の旨味と米の甘味が出会った鮎ごはんは、忘れられない味です!!!!
シンプルでストレートなものこそ心に響く。
ただしそれには最高の素材と熟練の腕が必要

すべてを兼ね備えた、〆に相応しい一品でした!!!!!!!!
【黒糖のわらびもち】
これも美味しい

もっちりしていて抜群の食感。
黒糖は上品な甘さ。
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鮎好きの舌を知り尽くした比良山荘ならではの豊かで真摯な鮎料理でした

素材の魅力を最大限に生かすシンプルな調理。
それこそが最も難関ですが、素晴らしい出来栄えで、一品一品ごとに唸ってしまいました。
奥深い味わい、川魚の女王、心ゆくまで堪能させていただきました

ご馳走様です。
ここ比良山荘は、建屋の雰囲気、主人・女将・仲居さんの立ち振舞い、
さらにはここを取り巻く土地の自然や歴史、風土まで、すべてが素晴らしいと感じました。
また、違った季節にでもゆっくりと訪れたいと思っています

夏は鮎。
秋は松茸。
冬は熊肉の鍋。
春は山菜。
日本の食文化がいつまでも変わらずに残る比良山荘。
日本人としてのアイデンティティが奥底から熱く揺さぶられる処。
●比良山荘●
滋賀県大津市葛川坊村町94 比良山荘
077-599-2058 火曜定休 11:30〜14:00 17:00〜19:00(予約制)
http://www.hirasansou.com/
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